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ニッポンあれやこれや 〜“日独ハーフ”サンドラの視点〜 
ニッポンの「男女格差121位」について、2019年を振り返りながら考えてみる
2019.12.31


先日発表された2019年の「男女格差(ジェンダーギャップ)報告書」で日本は過去最低となる121位になってしまいました。153カ国の経済、政治、教育や健康の4分野について調査をした結果です。日本で女性閣僚が少ないことや女性の管理職が少ないことは以前から問題になっていました。今回は2019年に話題になったトピックを振り返りながら、女性が活躍できない「遠因」について考えてみたいと思います。

グレタ・トゥーンベリさんへの批判にみる「物申す女」が嫌いなニッポンの人々

地球温暖化によってもたらされる危険を繰り返し訴えている活動家のグレタ・トゥーンベリさんについて、日本ではとにかく批判が目立ちます。SNSで一般の人からの批判も目立ちますが、環境相の小泉進次郎氏がグレタさんの活動について「大人たちに対する糾弾に終わっては未来がない」と発言したり、登山家の野口健さんがツイッターで「あれ?電車に乗っていらっしゃるのかな? 飛行機が×という方はもちろん車も×だろうし、てっきりヨット以外は馬車でご移動されていらっしゃるのかと想像をしていましたが… 」とツイートするなど著名人からの批判めいた発言が目立ちました(野口健さんは後に謝罪し、ツイートを削除)。

地球温暖化や環境保護については様々な意見がありますが、グレタさんの活動に関しては本来「16歳の女の子がここまで行動をした」ということを評価するべきなのではないでしょうか。グレタさんのことを偏っていてエキセントリックだという人もいますが、何せ16歳です。この年齢で大人のようにバランスが取れている人なんてそうそういません。お洒落や恋愛など自分自身にまつわることではなく「今後の地球のあり方」について本気で心配をする行動力には目を見張るものがあります。「グレタさんのそんなやり方では通用しない」という発言を聞くたびに世の中の大人はなんて大人げないのだろうと思います。こんな状況では、「将来は政治家になって日本を変えよう」と思う少女が日本ではなかなか出てこないのも不思議ではありません。
(リンク先に続きあり)