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2020/01/04(土) 08:08:26.59ID:/ofuK1na9ソーシャルレンディングが急拡大 個人がネット経由で企業融資
2020年01月04日08時03分
インターネットを介して個人の資金を集め、必要とする企業に融資するソーシャルレンディングの市場が急拡大している。年10%前後の高利回りをうたうものもあるが、金融庁は資金を集める際に虚偽の説明を行ったとして、一部事業者に業務改善命令を出すなど、トラブルも起きている。一方、リスクが比較的少ない商品も登場し、現在の超低金利下で安定的な資産運用を目指す個人投資家の人気を集める。
ソーシャルレンディングは、2008年のリーマン・ショック後、米国を中心に銀行の融資を受けられないIT系スタートアップ企業などの資金調達手段として広がった。出資した投資家は分配金などを受け取れる。金融とITを融合させたフィンテック事業の一つとして、日本でもここ数年で大幅に増えた。
しかし、金融庁は18年7月、国内大手のmaneoマーケット(東京)に対して、勧誘時とは異なる目的に資金を流用したとして、金融商品取引法に基づき改善命令を発動。その後、他の事業者でもトラブルが起き、同庁は「商品によっては返済遅延やデフォルト(債務不履行)などのリスクが高い」と明記した文書を昨年公表し、注意を呼び掛けている。
こうした状況下、「ミドルリスク・ミドルリターン」をうたい、幅広く資金を集める事業者も出てきた。19年1月に事業を開始したクラウドポート(東京)は上場企業への融資が中心で、平均利回りは約3%。1円単位で投資でき、11月末時点の会員数は約1万6000人に達した。
中華料理チェーン、大阪王将を展開するイートアンドは新規出店資金を調達した。同社の文野直樹会長は株式や社債ではなく、このサービスを選んだ理由に関し「株とは違う形で顧客に投資してもらい、接点を増やすことが大切と考えた」と説明。12月には応募した投資家を対象に新メニューの試食会を都内で開き、「貴重な意見を商品開発にも生かしたい」と話す。
調査会社の富士キメラ総研によれば、19年のソーシャルレンディングの市場規模は推定で前年比25%増の1600億円で、20年も同程度の増加率を見込む。金利がほとんど付かない銀行預金では物足りず、値下がりリスクのある株式は心配という個人投資家は多い。企業の間からも「金融機関を通さないことで、かえって柔軟な融資が可能」(大手商社)として、一層の成長を予想する見方が出ている。