(調査期間、2019年の1年間)

■ CNNは九州をお勧め

オリンピックイヤーの2020年、世界の注目が日本に集まっているのは想像に難しくない。米ワシントンポストによると、2019年の1年間に米国でもっともグーグル検索された旅行先ランキングで、日本は2位になった。同紙は「2020年の五輪を控え、日本が旅行先としてグーグル・トレンド入りしたのは驚きではない」としているが、モルジブ(1位)やボラボラ(3位)といった「南国パラダイス」に挟まれての大健闘だ。

しかし2020年、日本への旅行者みんなが五輪開催地の東京だけに集中するというわけではないかもしれない。海外大手メディアの複数が、2020年に旅行へ行くならここがお勧め、という記事を掲載しており、日本でのお勧め訪問先として、さまざまな場所が紹介されている。

米CNNは「2020年に訪れるべき20の場所」という記事の中で、「九州」を挙げた。20の中には、ジャマイカやキルギスなど国としてお勧めされた場所も多かったが、CNNは日本については、ピンポイントで九州を挙げた。その理由は、景観が美しく、食べ物も美味しく、文化的な見どころも豊富だからだ。

具体的には、「食の天国」として福岡、「古い街並みや温泉」を楽しめる場所として国東や別府をそれぞれ紹介。さらに、「棚田や山、茶畑といった景色が楽しめる」として佐賀県を、また「2020年には被爆75周年を迎える」として長崎県をそれぞれお勧めだとしている。

■ 英紙が「人混みのない京都」と勧めるのは

英イブニング・スタンダード(ES)は、「2020年、最も魅力的な旅行先」という記事の中で、世界の9カ所を紹介したが、そのうち1カ所は日本の金沢だった。

ES紙によると、パッケージ旅行や航空チケットをオンライン販売する英サイト「Lastminute.com」では、日本への旅行が1年間で49%増加したという。ES紙がお勧めする日本の楽しみ方は、まずは東京を満喫してから、新幹線で東京からわずか2〜3時間でアクセスできる金沢を訪れることだ。同紙は金沢を、「京都と同じ魅力がすべて揃っていながら、あの人混みがない場所」と紹介した。

また英ガーディアン紙は、2020年に日本で訪れるべき場所として福島県を挙げている。1964年の東京五輪が第二次世界大戦からの復興を掲げたものだった一方で、今回の五輪は東日本大震災と津波被害からの復興五輪である点を同紙は指摘。21世紀の大都会・東京から新幹線でわずか1時間半で、まるで過去にタイムスリップしたような、山や湖、川が広がる、ゆったりとしたやさしい理想郷へ到着すると描写する。喜多方ラーメン、漆器、温泉などの名物を紹介しつつ、会津や磐梯山を含む福島県の魅力を訴えている。

ほかにも、アイルランド日刊紙アイリッシュ・タイムズは広島県の宮島、米旅行雑誌コンデナスト・トラベラーのオンライン版では「2020年に行きたい旅行先リスト」で沖縄、「2020年のベスト目的地20」で京都をそれぞれ挙げている。

今年は五輪の時期に都内近郊で海外からの観光客が増えるのは必至だが、上記に挙げられた場所へも、例年より多くの観光客が訪れるかもしれない。

イブニング・スタンダードは、世界の9カ所の中で金沢を選んだ
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1/10(金) 18:10配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200110-00010005-newsweek-int