暖冬による雪不足が深刻です。各地の伝統行事や観光名所で内容の変更を余儀なくされる事態が相次いでいて、悲鳴が上がっています。

 例年とは何か違います。積もった雪の中に新郎を投げ込む「むこ投げ」。新潟県十日町市で毎年行われる祭りです。しかし、今年は雪が少なく、場所を変更し、なおかつトラックで雪を運んでの開催。むこ投げならぬ「むこ転がり」になりました。
 記録的な暖冬で雪不足が深刻化する各地。市町村が行う冬ならではのイベントは、雪を補充するなど対策に追われました。北秋田市で農家の仕事始めの儀式として行われる「雪中田植え」。雪を水田に見立て、稲わらを植える行事ですが、今年は運んできた雪で行いました。しかし、それでも地域の人には不安が残ります。
 地域の人:「一番、心配なのは春の水不足。雪が少ないということは山にも雪がないから地下水が少なくなる」
 青森県弘前市では歴史的建造物をかたどった大雪像や滑り台が楽しめる「弘前城雪燈籠(どうろう)まつり」が来月8日から行われる予定ですが…。雪集めが始まりましたが、周辺の山でも雪は例年の3分の1程度で今年はかなり広い範囲から集めなくてはならないということです。
 江戸時代に宿場町として栄えた福島県下郷町の大内宿はこの季節、かやぶき屋根に積もる雪の風情が人気の観光地ですが、現在は薄っすら雪が掛かる程度。地域にも大打撃かと思いましたが、意外な結果が…。
 大内宿観光協会・佐藤久夫会長:「タイ、台湾、マレーシアのお客さんが来て、“雪がなくて残念”との声がある。ただ、日本人のお客さんは(雪がない分)道が良く、例年より多い」

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20200115-00000071-ann-soci
1/15(水) 19:33配信