https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200130/k10012266271000.html


富士電機 240億円余多く売り上げ計上 架空取引で
2020年1月30日 23時07分

重電大手の富士電機は、IT子会社が関係した架空取引によって、240億円余り多くの売り上げが計上されていたことを明らかにしました。この架空取引には、東芝の子会社など複数の企業が関係していたとみられ、各社が調査しています。

架空取引を行っていたのは企業や公的機関向けにITシステムの開発などを手がける富士電機の子会社「富士電機ITソリューション」です。

富士電機の調査によりますと、2015年3月から去年10月にかけて実体がない架空の取り引きが合わせて38件あり、これによって会社の売り上げが実際よりも242億円多く計上されていたということです。

問題の取り引きでは、富士電機の子会社の取引先が別の企業にIT機器やソフトウエアを販売する際に、子会社が信用を供与するなどの役割で間に入っていましたが、調査の結果、取引先が別の企業に製品を発送した形跡はなかったということです。

子会社は取引先から製品の最終的な買い手が機密性の高い官公庁だという説明を受けただけで取り引きの詳細を把握していなかったということで、担当の社員が不正を行った証拠は見つからなかったとしています。

富士電機は「株主の皆様に多大なご心配をおかけし、深くおわび申し上げます」とコメントしています。この架空取引をめぐっては、東芝の子会社、「東芝ITサービス」など複数の企業が関係していたとみられ、各社が調査しています。