イタリア紙レプブリカによると、世界的なソプラノ歌手ミレッラ・フレーニさんが9日、イタリア北部モデナの自宅で死去した。84歳だった。




 1955年、地元モデナの劇場でビゼー「カルメン」のミカエラ役でデビューした。力強さと透明感を併せ持つ声で、プッチーニ「ラ・ボエーム」のミミを当たり役とした。ミラノ・スカラ座、米メトロポリタン歌劇場など世界の歌劇場で歌い、カラヤンやクライバーら巨匠指揮者とも共演を重ねた。歌手としての寿命が短いとされるソプラノ歌手にあって、70歳代になっても歌い続けた。79年にカラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とともに初来日して以来、日本でも公演を重ね、イタリア・オペラ作品などで聴衆を魅了した。

 世界3大テノールの一人として知られた故ルチアーノ・パバロッティ氏とは同郷の幼友達で、夫は世界的バス歌手の故ニコライ・ギャウロフ氏。(ローマ支局)

2020/02/10 11:55
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20200210-OYT1T50047/