>>921から続く
もともと安倍首相は旧皇族の限定的復帰の考えを持っている。文藝春秋 2012年2月号(P94〜)では
次のように語っている(「軌跡 安倍晋三語録」(2013年、海竜社)にも掲載)。

 では将来にわたって「男系」を維持するための方策はあるのだろうか。まず思い出すべきは、
かつて敗戦時にGHQによって臣籍降下された旧十一宮家であろう。(中略)

 敗戦という非常事態で皇籍を離脱せざるを得なかった旧宮家の中から、希望する方々の皇籍復帰を
検討してみてはどうだろうか。

 皇室典範改正とまでいかずとも、占領体制からの復帰という観点からの特別措置法の制定により、
皇族・衆参両院の正副議長・内閣総理大臣・最高裁判所長官などからなる皇室会議の議を経て、
皇族たるにふさわしい方々に復帰していただくということになろう。

 ただし、敗戦後長きにわたって民間人として過ごされた方々が急に皇族となり、
男系男子として皇位継承者となることに違和感を持つ方もおられよう。そうした声が強ければ、
皇籍に復帰された初代に関しては皇位継承権を持たず、その次のお子さまの代から
継承権が発生するという方法も考えられよう。

 あるいは、すでに国民に広く親しまれている三笠宮家や高円宮家に、旧宮家から男系男子の養子を受け入れ、
宮家を継承していく方法もある。現行の皇室典範では、皇族は養子をとることができないことになっているが、
その条文だけを特別措置によって停止させればよい。