大阪や京都で国産高級車などを盗んで不正輸出する事件に関与したとして起訴された後に保釈されたパキスタン国籍の被告の男が、
大阪地裁に海外渡航を認められて出国した後、7カ月以上日本に戻っていないことが関係者への取材でわかった。地裁は6日、男の保釈を取り消した。

 男は自動車販売会社で社長を務めていたチーマ・アティーク被告(56)。被告は2018年11月までに、盗難車を無許可でパキスタンへ
輸出したなどとして盗品等有償譲り受けや関税法違反などの容疑で逮捕・起訴された。大阪府警などの合同捜査本部が摘発した高級車窃盗・
不正輸出グループの1人とされていた。地裁によると、被告は18年2月9日に初公判が開かれた後、一連の事件の捜査で保釈や勾留が繰り返され、
19年3月6日に大阪地裁から3回目の保釈許可決定を受けていた。 

 関係者によると、いずれの保釈にも渡航禁止の条件が付いていた。被告側はパキスタンやドバイに行きたいとして、2度にわたって
保釈条件の変更を申請したが地裁に却下された。だが6月、「パキスタンである兄の葬儀に出席したい」
「(約1週間後に)再入国する」との被告側の申請に対し、地裁は条件の変更を決定。限られた期間や滞在先などを条件に渡航を認め、
被告は出国した。
 だが、被告は再入国予定日から…

朝日新聞

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