https://www.bbc.com/japanese/51555540


クルーズ船のイギリス人、陽性判定で一時情報混乱
2020年02月19日


横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に乗っているイギリス人夫妻について、陽性判定が出たという新型コロナウイルスの検査結果について一時的に情報が錯綜した。

ノーザンプトンシャー州出身のサリー・エイベルさんと夫のデイヴィッドさんの息子はBBCに、夫妻はウイルス検査で陽性判定が出たため、病院に搬送されることになったと話した。しかしその後、デイヴィッドさんはフェイスブックに、「コミュニケーションに大間違いがあった」と投稿したものの、さらに19日午前の時点では、やはり陽性だったことが分かったと書いた。

デイヴィッドさんは当初、日本の検疫担当者が英語を話せないため、陽性判定と最初に伝えられたのは間違いだったかもしれないと書いたが、その後は「真実を探るため英語を話す医師を見つけた。ウイルスに感染していると確認された。治療のため病院に移れるようになるまで、4〜5日は宿泊施設に行く」、「2人とも元気だが確かにウイルス陽性の結果が出た」と書いている。

2月3日以来、横浜港に停泊している「ダイヤモンド・プリンセス」には、イギリス人が74人乗船している。
日本の当局は18日、船内で新たに88人の感染が確認されたと発表。これで「ダイヤモンド・プリンセス」での感染者は542人となり、新型ウイルスが発生した中国の外では最大の集団感染となっている。

イギリスの外務省は、イギリス国民を「イギリスに帰国させるため飛行機の手配に動いている」として、数日中にも退避を実施する方針という。

同省報道官は、自分たちにとっては「ダイヤモンド・プリンセス」に乗っているイギリス人が「最大の懸念」だと述べ、「検査で陽性と判明した人が日本で最高の治療を受けられるよう徹底する」と話した。

英外務省は18日早朝、船内のイギリス国籍者を帰国便に乗せるため、外務省職員が「必要な対応」をしていると発表。「まだ我々に返事をしていない人たちは直ちに連絡してください」と呼びかけ、在東京のイギリス大使館に電話するよう求めた。

「ダイヤモンド･プリンセス」の運航会社プリンセス・クルーズ（本社･米カリフォルニア州）のジャン・スワーツ社長は、会社が船内に医師や看護師を追加派遣したと明らかにした。
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