https://jp.reuters.com/article/coronavirus-blackswan-sunspot-idJPKBN20W0RS
 「2020年夏ごろまでに世界金融市場を揺るがすリーマン級のショックが起きる可能性がある」──
日本銀行出身のクレディ・スイス証券チーフエコノミスト、白川浩道副会長は、昨年10月から国内外の顧客に向け発信を始めた。
太陽活動の活発さを示す黒点の数のサイクルが極小期に差しかかり、「金融市場の大波乱が近い」との予兆を認識したのだ。

だが、米国ではS&P総合500種.SPXが連日で史上高値を更新し、日本でも日経平均.N225が1年超ぶりに2万3000円台を回復。
日米の金融市場がそろって楽観ムードに覆われていた時期であり、各種経済指標も堅調だった。

白川氏自身、どこにリスクの芽があるのか測りかねた。
「経済データが底堅さを維持する中で、黒点だけがとんでもないことが起きるリスクを示唆していた。エコノミストとして投資家に説明するにあたり、
全体の整合性をどのように取るか頭を悩ませた」と振り返る。

<太陽活動極小期と金融市場ショックの符合>
同氏によると、直接的な因果関係やメカニズムは未だ解明されていないものの、過去の世界的な金融市場ショックと太陽活動の極小期はピタリと符合する。
極小期は約11年(実際には9─13年と幅がある)周期で訪れるが、前回は2008年で、リーマン・ショックに端を発した世界的金融危機と一致。
前々回は1996年でアジア通貨危機の、またその前は1986年でブラックマンデーの、それぞれ予兆となったと解釈できると言う。

それが欧州研究機関の観測で昨年後半に新たな極小期に差しかかった可能性が高まり、10年余りにわたり太陽の黒点の増減サイクルに注目してきた白川氏は
「ショックイベントがどこからか降ってくる、とんでもない所から弾が飛んでくる可能性を警戒しておく必要がある」と、リスクの源は特定しない形で顧客に警鐘を鳴らした。
これに対し、顧客の反応は分かれた。きょとんとする投資家がいた一方で、ヘッジファンド勢の一部は強い関心を示したという。

新型コロナウイルスの問題は、当初は震源地の中国や「ダイヤモンド・プリンセス」号の集団感染があった日本などアジアが中心で、欧米市場ではまるで
「対岸の火事」のごとく、株価への影響も限定的だった。
ところが、先月末にイタリアで大規模感染が確認され、米国で初の死者が出たあたりから空気が一変し、欧米市場でもパニック的にリスクオフが進行。
米連邦準備理事会(FRB)が3日に緊急利下げを決定したにもかかわらず、市場は下げ止まらず、海外の著名投資家の口からもいよいよ
新型コロナ問題はブラックスワンだとの指摘が出始めている。

世界最大のヘッジファンド、ブリッジウォーター・アソシエイツの創業者兼運用者のレイ・ダリオ氏は、先週リンクトインへの投稿で、新型コロナウィルスについて
「これは、よく100年に1度と形容されるような壊滅的なイベントの1つで、こうしたリスクに対する保険を提供する主体や、十分な保険を払っていない主体を破滅に導くだろう。
彼らは、こうしたことはほとんど起こるはずがない、という前提でリスクを取っているからだ」と述べた。

このほか、米マイクロソフト(MSFT.O)共同創業者のビル・ゲイツ氏も、医学専門誌への寄稿で
「新型コロナウイルスは我々が懸念してきた100年に1度レベルの病原菌である可能性がある」との見解を示している。

野村証券のクロスアセット・ストラテジスト、高田将成氏は
「現在進行中のグローバル株式のセルオフは、控えめに評価して『異常事態』だ」と述べた上で、
「米国株センチメントはイレギュラーな悪化を続けており、市場は、まだ見ぬ異常事態の到来を本能的に察知しているのではないか」と考察した。

<ウイルスが黒点の警告なら、市場に下げ余地>
「コロナショック」、「リーマン級」などの言葉が現在進行形でニュースのヘッドラインを賑わせる中、クレディ・スイスの白川氏は、
黒点の警告はこのウイルスだった可能性があるものの、仮にそうであるならば、下落はこの程度では済まないと話す。
「黒点が示唆するショックは、ピークから35─40%の下落を意味する。もし新型コロナがそれだとすれば、株価はこんなものではない。
今の水準からまだ2─3割下がるだろう」。

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