新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、インドネシアで日本人がタクシーの乗車やレストランへの入店を拒否されるケースが相次いでいる。「日本人が感染源だ」と、政府の担当閣僚が名指ししたためとみられる。現地の日本大使館は近く、政府にこうした現状の説明をして、改善に向けた申し入れをする方針だ。

 現地の日系企業などでつくる団体「ジャカルタ・ジャパン・クラブ」や、在インドネシア日本大使館によると、飲食店やホテルへの入場のほかタクシーの乗車を、日本人であることを理由に拒まれたり、嫌がられたりする事例が報告されている。なかには打ち合わせや会議への参加を断られた日本人も。インドネシアには約2千社の日系企業が進出しており、影響の拡大が心配されている。

 大使館は今月5日にメールを通じた相談窓口を開設。8日までに計12件を受けつけ、その大半がコロナウイルスに関連して嫌がらせを受けたという内容だった。大使館は、日本人が感染源との認識がインドネシア社会に広がったため、こうした事例が増えているとみている。

3/10(火) 9:30
朝日新聞デジタル
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