0001ヨシ!現場猫 ★
2020/03/16(月) 04:31:05.71ID:nVDr6odU9「投票所整理券」は、選挙の投票日や投票場所などを有権者に知らせるため、選挙管理委員会が住民票のデータに基づいて郵送するものです。
NHKは、去年夏の参議院選挙の際、宛先不明で戻ってきた「投票所整理券」がどの程度あったか、東京23区の選挙管理委員会に取材しました。その結果、回答があった19の区のうち、最も割合が高かった新宿区では、全体の2%を超えたほか、荒川区と台東区で1%を超えました。
自治体では、戻ってきた整理券の情報を元に居住実態を精査し、住民票を削除することがあり、そうした場合には投票に行けなくなるだけでなく、国民健康保険や国民年金などの行政サービスが受けられず、生活が立ち行かなくなるおそれもあります。
総務省住民制度課は「住民票は、選挙だけでなく適切な行政サービスを受けるためにも重要なものだ。住所変更があれば、正確に届け出を行ってほしい」としています。
荒川区では1600通余が届かず 95%は単身世帯か
荒川区は、郵送したおよそ10万5600通のうち、1.59%に当たる1674通が有権者に届かず戻ってきました。
荒川区選挙管理委員会では、戻ってきた投票所整理券を一定期間保管し、住民票を担当する戸籍住民課と情報を共有しています。そのうえで、戸籍住民課が居住の実態を調査し、対象の有権者が住民票の住所に住んでいないことが明らかになれば、法律に基づいて住民票を削除する措置をとっているということです。
荒川区選挙管理委員会の村山洋典事務局長は「戻ってきた整理券の95%が単身世帯とみられる。引っ越しを繰り返す中で、仕事が忙しく、手続きに来られなかったり、忘れていたり、そもそも手続きのしかたがよくわからなかったりするケースが考えられる」と指摘しています。
そのうえで「貴重な1票を大事にしてほしいのはもちろんですが、住民票がなくなると、行政サービスも受けられなくなってしまうので住所をきちんと届け出ることの必要性をさらに周知していきたい」と話しています。
支援団体「一度削除された住民票 自力復活は困難」
千葉県市川市の60歳の男性は10年ほど前、車上生活の末に住民票を失った経験があります。
男性は当時、友人と経営していた会社が倒産したことで、住んでいたアパートの家賃が支払えなくなり、3年8か月にわたってワゴン車の中で寝泊まりしたということです。当初は知人の仕事を手伝っていましたが、やがてその仕事もなくなり、仕事を探しにハローワークを訪れたところ、すでに住民票が削除されていたことがわかり、住所がないことからなかなか仕事が見つからなかったということです。
その後、生活困窮者の支援を行っているNPO法人の助けを受け、アパートを借り、住民票を復活させることができたということです。そして、選挙の際には再び投票所整理券が届くようになり、投票に行けるようになったということです。
男性は「住民票がなくなったときはもう情けなくて、自分が自分でないような感覚でしたが、その後、再び投票に行けたときには一市民に戻れたんだという実感がわいて、本当にうれしかったです」と話していました。
男性を支援したNPO法人「市川ガンバの会」の副田一朗理事長は「住民票がないと、新たな住宅の確保が難しくなったり、仕事も日雇いのようなものに限られたりするほか、銀行口座が開けなかったり、携帯電話も契約できなかったりして、生活の基盤となるものが得られないということが大きな問題です。しかし、社会的に孤立した人が一度削除された住民票を自力で復活させることはかなり難しく、私たちNPO法人や行政など関係機関が積極的に取り組んでいくことが重要だと思います」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200316/K10012333001_2003152319_2003160416_01_02.jpg
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