個人と企業が支出を減らすことで大きな落ち込みになると指摘
1四半期のマイナスでもリセッションと判断される−エコノミスト

ゴールドマン・サックス・グループは、米経済が3月後半と4月に大幅に縮小すると予想した。個人と企業が支出を減らすことで大きな落ち込みとなり、リセッション(景気後退)と認定されるとみている。

  15日のリポートによれば、4−6月(第2四半期)の国内総生産(GDP)成長率はマイナス5%の見込み。1−3月(第1四半期)はゼロ成長と予想している。通年の予想はプラス0.4%と従来の1.2%から引き下げた。7−9月(第3四半期)と10−12月(第4四半期)はそれぞれ3%と4%成長、2021年序盤は力強い成長との予想も示した。

  エコノミストらは「これらすべての数字についての不確実性は通常よりもはるかに大きい」と指摘。個人と企業が旅行・出張や娯楽、外食関連の支出を控え続けることに加え、サプライチェーンの混乱と金融環境の引き締まりが成長をさらに抑えるだろうと分析した。

  1四半期のみのマイナスとはいえ、それほど大幅な縮小なら全米経済研究所(NBER)の景気循環判定委員会が恐らくリセッションと判断するだろうとエコノミストらは指摘。同委員会が以前に、数カ月であっても大きな落ち込みであればリセッションの定義に合致すると説明していると付け加えた。

  ブルームバーグが3月6−12日に実施した調査では、第2四半期成長率は0.1%、12カ月以内のリセッション入り確率は45%との予想が示された。

https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iJ_pOM_ejfhA/v4/740x-1.png

2020年3月16日 12:09 JST
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-16/Q79I03DWLU6B01