同僚の車検切れ車両の運転を見逃したとして、秋田県警は16日、県警本部の50代男性警部ら4人を犯人隠避の疑いで、車を運転した40代男性職員を道路運送車両法違反の疑いで秋田地検に書類送検した。警部は「業務が増えるので見逃した」と話しているという。

 県警監察課によると、男性職員は昨年11月、自家用車で子どもを保育園に送り届けた直後に車検切れに気付いたが、違反と知りながら自宅まで車を運転。帰宅後に同僚に電話で報告した。

 報告を聞いた警部は、本人と同僚らに「車検切れに気付いた後は運転していないことにするように」と指示。所管の警察署には違反運転はしていないとする内容のメモを送っていた。

 メモに関し、同署が事実確認のため男性職員を聴取すると、職員は「車検切れに気付いた後も運転した」と話したが、聴取を担当した30代巡査部長はメモの内容に合わせるため虚偽の調書を作成。巡査部長の上司が再度、職員を聴取して隠蔽(いんぺい)が発覚した。

 高橋一首席監察官の話 職員の綱紀粛正を図り、信頼回復に努める。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020031601136