南極大陸沖のハンブル島で先月28日、雪解け水がたまった池が一晩のうちに紫色に変わる珍事が起こった。発見した生物学者は「ペンギンの群れと何らかの関係があるのかもしれないが、紫色に変わった理由はまったくわからない」と首をひねっている。

 一晩のうちに紫色に変わった雪解け水が発見されたのは、南アフリカ大陸の南端に最も近い南極半島沖に浮かぶハンブル島。

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 米ワシントン州立大学で極地生物学を研究するポスドクのスコット・ホタリングさんは先月28日、ペンギンの繁殖地として知られる場所の海岸で、ラズベリーソースのような紫色の水たまりに遭遇し、SNSに画像を投稿した。

 この投稿に対して、さまざまな専門家が「紫色のバクテリアではないか」「低温で酸素の少ない環境で活性化する微生物だと思う」などの指摘が寄せられているが、答えは闇の中。

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 南極と言えば今年1月には観測史上最高の気温18.4℃を記録したことがニュースになったが、先月25日には、今回のハンブル島にほど近いガリンデス島のウクライナ基地の周辺でも、雪が血に染まったように赤く変わる事件が報告されている。

 しかしこの雪に関しては、冬の間に雪と氷の間で休眠していたクラミドモナスという緑藻が紫外線から身を守るために、細胞内にカロテノイドという赤い成分をためていたことが判明している。

https://www.hazardlab.jp/know/topics/detail/3/3/33480.html