ですね」(理学部4年)

�本で最も優秀な頭脳を一手に集めている東大医学部だが、「ゴッドハンド」と称される名医の学歴に「東京大学医学部」という文字を見ることはほとんどない。

�サの理由のひとつに、そもそも理Vの合格者は医者になりたくて理Vに入ったわけではない、ということが挙げられる。前出の東大医学部OBの作家・石井大地氏は語る。

「自分を含め、ほとんどの理V生は、勉強ができるゆえの腕試し的な意味合いで理Vを受験していて、どうしても医者になりたかったわけではありません。勉強をやり続けていたらここにたどり着いてしまった、という感じでしょうか。

�lは高校時代から本を書きたくて、企画書をつくっていたので、理Vに受かったときも狂喜乱舞というような心の盛り上がりはなく、『やっと出版社に企画書を持ち込めるな』と思った程度でした」