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新型コロナウイルスの感染拡大を受け、YOSAKOIソーラン祭りを主催する札幌市や組織委員会など4団体は2日、
6月10〜14日に札幌市内で開催予定の今年の祭りを中止する方向で調整に入った。3日にも決定する。
祭りの中止は1992年の第1回以来、初めて。

祭りは道内外から多くの参加者や観客が訪れる札幌の初夏の一大イベントで、今年で29回目。昨年は279チーム、
約2万8千人の踊り手が参加。主催者によると、札幌市内19の会場に211万人の観客が集まった。

新型コロナウイルスの感染者は道内では増加のペースが鈍っているが、道外では拡大に歯止めが掛からずにいる。
主催4団体は、祭りが感染拡大の場になりかねないとの懸念から、国内感染者数の推移や他地域の大型イベントの
動向などを注視していた。道外では盛岡市で5月31日に開催予定だった「YOSAKOIさんさ」の中止が決定。
政府の専門家会議は1日に発表した提言で「屋内での50人以上の集会」などの回避を求めた。

YOSAKOIソーラン祭りの練習は主に屋内で数十人超が体を動かして声を出すため、主催者は参加チームに、
練習や打ち合わせを行う場合は感染予防を徹底するよう要請していた。練習は例年3月ごろから本格化するが、
公共施設の臨時休館などで、練習ができなかったり、感染を懸念して活動を一時休止するチームが出たりしていた。