0001のどか ★
2020/04/04(土) 03:16:48.18ID:mMa3k5+A9気象庁職員にも愛用者が多いという同アプリを開発・運営しているのが、エンジニアの石森大貴氏が代表取締役を務めるゲヒルン株式会社だ。10年前、個人的なTwitterアカウントからスタートした防災情報の配信は、いかにして社会に浸透していったのか。石森氏に、同社の取り組みと日本の防災情報の現状、そこから浮かび上がる課題、未来の防災情報のあり方などについて伺った。
個人的な趣味から事業へ。きっかけは東日本大震災
――アプリのリリース以前から運用されていた「特務機関NERV」(以下、「NERV防災」)のTwitterアカウントも、現在86万を超えるフォロワーに情報を発信しています。このユニークな名称は、石森さんご自身が大ファンだというアニメ「エヴァンゲリオン」(以下、「エヴァ」)シリーズに登場する組織からとられたものですね。アカウントを開設された理由と、防災情報を発信するようになった経緯をお聞かせください。
石森 きっかけは、あくまでも個人的な趣味です。アカウントを開設したのは2010年2月なのですが、前年に『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開され、当時はちょうどエヴァ界隈がアクティブなときでした。それをうけて、エヴァの世界観をTwitterの世界に持ち込んでみたくなったのです。作中でのNERVは「警戒」や「警報」という用語をよく使っていたので、このアカウントも現実の世界の気象警報などをツイートするものにしました。
――石森さんご自身と会社の双方にとって大きな転機となったのが、2011年3月の東日本大震災だったと伺っています。宮城県石巻市にあった石森さんのご実家も被災されたのでしたね。
石森 はい。これは本当に偶然なのですが、ちょうど3?11の前日に緊急地震速報のソフトウェアをインストールしていて、東京の自宅にあるディスプレイに表示できるようにしていたんです。なので、地震が起きたときも、揺れより先に東北エリアに流れた緊急地震速報で発生を知りました。発生直後は実家の母とメールでやりとりしていましたが、津波警報のあとは連絡が途絶してしまい……。たまたま東京にいた父は車で急いで宮城に戻り、僕は一人で東京に残りました。エンジニアの自分が電気のないところに戻るよりは、東京にいてできることをしよう――父と相談し、そう決めたのです。
震災翌日から計画停電が行われるという情報が流れたので、NERV防災のTwitterアカウントで節電を呼びかけるキャンペーンを始めました。これもエヴァ作中からとって「ヤシマ作戦」と名付けたのですが、非常に多くの方が拡散・協力してくださって、テレビでも紹介されました。社会貢献活動ということで、エヴァの版権元から「公認・非公式」という形で許諾を得たのもこのときです。僕自身は作戦を呼びかけながら、緊急地震速報などを手動でツイートしていました。作戦中はあらゆる仕事をなげうって、この2つに集中していたのを覚えています。
家族の無事を知ったのは4日後のことでした。父は最終的に車を乗り捨てて、水没した地域を泳いで実家に戻ったそうです。文字通り命がけだったと思います。
――震災直後のそうした活動を通して、石森さんご自身の中で防災情報に対する意識が高まっていったわけですね。
石森 当時の被災地はテレビもラジオもない状態だったので、インターネット経由での情報発信の必要性を感じていました。ところが、ネット上では虚実ない交ぜの言説が飛び交っている。正確な情報をいち早く届けなくてはならないことを痛感し、糠谷に協力してもらい防災情報の自動配信実現に取り組みました。現在のものと比べると精度も低いですし画像も出せていなかったのですが、ひとまず地震情報に関しては2011年6月に自動化を実現しています。
また、これは後の話になりますが、こうした取り組みを社内活動として行いやすいよう、定款に防災情報発信を加えたり、理解ある企業に新たな株主になってもらったりもしました。
続きはソースで
https://www.mugendai-web.jp/archives/10993?utm_source=businessinsiderjapan&utm_medium=article&utm_campaign=20200402#bi