靴下の技術を生かして作った3Dニットマスク=南あわじ市神代地頭方
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 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でマスクが手に入らなくなる中、兵庫県南あわじ市神代地頭方の靴下製造会社「ナナソックス」が、靴下の製造機械を使って作った「3Dニットマスク」の販売を始めた。国は1世帯に2枚の配布を決めたが、島内には大家族も多く、まだまだ“安心”とまではいかない中、住民らに口コミで広まり好評だ。(高田康夫)

 1961年創業の同社。代表取締役の谷口恭朋さん(47)は感染拡大が続く中で、「うちで何かできないか」と、3月初旬からマスクの製造を企画した。縫い目のない5本指ソックスなど立体的な商品を作ることができる機械を使って糸から編む。フィット感や大きさを調整し、立体形状に仕上げた。

 肌に触れる部分はコットン100%にし、洗濯して繰り返し使える。ストラップ部分も一体構造になっているため耳への負担も少ない。マスク単体ではせきやくしゃみでの飛沫防止効果だけだが、フィルターポケットを付けているため、ウイルスカットフィルターなどを入れれば市販のマスクと機能は変わらない。

 3月27日から販売開始。「マスクがなくて病院にも行けない」と困っていた高齢者や、「子どもが学校に着けていくマスクがない」と悩んでいた親らに広まった。喜ぶ人々の様子に「何とか新学期に間に合ってよかった」と目を細める谷口さん。「これからどうなるのか不安が多い中、一つでも安心してもらえれば」と話す。

 1枚千円(税抜き)。サイズは大人用のLとM、子ども用のSがあり、色はホワイト、シルバーグレー、ベージュ、ピンク、パウダーブルーの5種類。電話でサイズと色を予約すれば工場で買うことができる。月曜から土曜の午前9時〜午後5時。オンラインショップでも販売している。

4/4(土) 13:00配信
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