マスク不足がとまらない。政府はメーカーにマスクの増産を要請し、転売を禁止。中国からの輸入も再開した。しかし、町のドラッグストアにはマスクはなかなか入荷せず、SNSには早朝、開店の2時間前から並んでようやく買えたという声も。行列しても買える保証はなく、働いて入れば並ぶことすらできないし、そもそも行列で密集してしまえば感染も怖い。なぜ、マスクは不足するのか。

■ そもそもマスクは感染防止に有効か

 日本衛生材料工業連合会によると、2018年度の国内のマスク生産量は11.1億枚、輸入量は44.3億枚だった。

 しかし、国内で新型コロナの患者が初めてでた1月下旬にマスク需要は爆発した。マスクが必要不可欠な介護施設などでも入手できず、ネットのオークションサイトでの高値転売が社会問題化した。加えて生産、流通に打撃を受けた中国からの輸入も途絶し、マスク不足に拍車をかけた。

 マスクの効果についてはどうなのだろうか。否定的な意見もみられるが、厚生労働省と経済産業省は連名で、「マスクは、咳やくしゃみによる飛沫及びそれらに含まれるウイルスなど病原体の飛散を防ぐ上で高い効果を持つ」と、感染拡大防止に一定の効果があるとの呼びかけをサイトにアップ。その一方で、予防効果については「混み合った場所、特に屋内や乗り物など換気が不十分な場所では一つの感染予防策と考えられるが、屋外などでは、相当混み合っていない限り、マスクを着用することによる予防効果はあまり認められていない」と限定的だ。

 マスクは大きく分けて不繊布マスクと布マスクに分かれる。布マスクはガーゼなど綿織物を重ね合わせて作られ、洗って再利用できる。国はYouTubeで洗い方を紹介しており、4月7日夕までに約40万回再生されている。再利用がマスク不足緩和につながればということだ。

 一方、不繊布マスクは繊維を織るのではなく、機械や化学的作用で複数の材料を密着させた不繊布をフィルターに使うもの。形状も人間の顔の形に合わせた立体型や折り目のついたプリーツ型がある。布マスクに比べてフィルターの能力が高く、医療現場で使われるサージカルマスクも不繊布マスクだ。ただし、1度切りの使い捨てとなる。

 *マスクの説明は日本衛生材料工業連合会のサイトを参考

■ メーカーはフル稼働しているが・・・

 国内メーカー各社は24時間体制でフル稼働しており、経産省によると通常の3倍の生産に上る。それでも需要に追いつかないのが現状だ。

 医薬品メーカーの興和広報部によると、1月中、下旬から増産体制に入った。さらに同社は不織布の三次元マスクを発売していたが、国からの要請もあり、国内と海外の生産協力工場を活用してガーゼマスクも取り扱い、3月には1500万枚規模、4月には5000万枚規模で生産すると発表した。同社広報部によると、不織布マスクはドラッグストアや薬局を通じて消費者に、ガーゼマスクは政府調達に回るという。同社は「三次元マスクを十分に提供できていないこと、関係機関からのご要望にお応えすることができず大変心苦く感じております。少しでも皆様からの多くのご要望に応えるべく、引き続きできる限りの増産体制を取ってまいります」とコメントしている。

全文はソース元で
4/8(水) 16:00配信
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200408-00060069-jbpressz-soci
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