広島県と広島、福山両市は8日、計5人の新型コロナウイルス感染を明らかにした。1日の公表数では最多。三次、東広島両市で初めて各1人を確認し、県内の感染者は24人になった。

 県によると、三次市の感染者は80代の無職女性。3月28日に高熱で県内の医療機関に救急搬送され、インフルエンザの陽性反応が出た。治らず、肺炎の症状も出たため今月8日に新型コロナの検査をし、陽性だった。重症だが意識はあり、9日に感染症指定医療機関に移る。緊急事態宣言の対象地域に住む親族と3月24日に県内で会っていた。

 東広島市の40代の会社員男性は4月2日に発熱などの症状が出た。1人暮らしだが、大阪府にも自宅があり、3月27〜30日に府内に滞在していたという。

 広島市では東区の自営業男性が市内13人目の感染者となった。市によると、年代は本人の希望で明かさない。2日公表した市内5人目の感染者の知人。3月27日に車内で約15分話した濃厚接触者だった。同居の家族が5人いるという。

 福山市は2人の感染を確認した。50代の会社員男性は3月23日に神戸市へ日帰り出張。4月1日以後にせきなどが出て、3日は勤務先を早退していた。もう1人は40代の飲食店従業員の男性。3月31日から微熱やのどの痛みがあり、同日に早退したという。

 市役所で記者会見した枝広直幹市長は、市対策本部に新たに感染症対策監を置くと表明。感染者が増える中、医療態勢の確保に当たる。(畑山尚史、明知隼二、門戸隆彦)

2020/4/8
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