神奈川県の黒岩祐治知事は7日に開いた記者会見で、新型コロナウイルスに対応する医療関係者を応援するとして名付けた「コロナファイター」との呼び名について、「賛否がある。我々のほうから積極的には使わない」と表明した。呼称入りのポスターも作製する力の入れようだったが、発表から2週間足らずで“撤回”することとなった。

 コロナファイターと命名した理由について黒岩氏は会見で、医療関係者が偏見や差別にさらされている実態があると強調。「このまま放置すると、最前線で闘う医療関係者の疲弊が進む。みんなで応援しましょう、と考えた」と説明した。

 呼称の発表後、県内の医療関係者から「ありがたい」との反応もあったというが、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などで「軽すぎる」「バカにしているのでは」と否定的な意見も相次いだ。

 黒岩氏は今回、撤回に至った理由について「(コロナファイターの)名称を使うことで、気持ちが離れる人がいるなら逆効果だ」と語った。【樋口淳也】

毎日新聞 2020年4月8日 00時23分(最終更新 4月8日 00時23分)
https://mainichi.jp/articles/20200408/k00/00m/040/003000c