『数字だけ一人歩きする「108兆円」の不自然さ』


 108兆円。その日から日本の1年分の国家予算に匹敵する数字が一人歩きしている。テレビや新聞、雑誌でも、対策予算は108兆円と繰り返し喧伝される。しかし、私はあれ?と思った。首相がことさらに強調する1世帯あたり30万円の給付金や中小企業や個人事業主への援助もあまりにもハードルが高い。WHO(世界保健機構)が役に立たないという布製の通称アベノ・マスクの466億円を含めても108兆円との隔たりがあまりにも大きい。

 少し調べていくと驚くことがわかった。108兆円の対策をするために発行される赤字国債はたったの14兆4767億円だった。108兆円の対策をするのであれば、108兆円をどこからかお金を引っ張ってこなくてはならないと思っていた。しかし、実際は約14兆5000億円。この差はいったいどういうことなのだろう。

 第二次世界対戦以降初めての全地球規模で人類に襲いかかる生命の危機であり、最悪の経済のダメージでもある新型コロナウイルス問題。ここで政府は、断固として国民の生命と生活を守り、このコロナ危機が去った後に経済をV字回復させるために、産業を保全しながら一時は休ませなくてはならないはずだ。そのために十分な金を使わなくてはならない。今は平時ではない。非常時なのだ。民主主義の戦後日本で初めてと言っていい私権の制限も含む緊急事態宣言が発出されたのである。この安倍首相の言う108兆円の経済対策は私たちが期待していい108兆円なのか?


以降ソースにて
https://hbol.jp/216677
見せかけだけの安倍「108兆円」コロナ経済対策。その寄せ集めのハリボテっぷりに驚愕
2020.04.11


関連記事)
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/271523
安倍政権またもケチケチ「1世帯30万円給付」は8割が対象外

https://www.huffingtonpost.jp/entry/cloth-mask_jp_5e8eb815c5b6b371812bef13?utm_hp_ref=jp-homepage
「466億円!!」布マスク2枚の配布費用に野党から批判相次ぐ(新型コロナ)
これまでの「200億円」という報道の2倍以上に。蓮舫氏は「財源は税金と借金。まだ間に合います。見直すべきです」とTwitterに投稿。