花を手に、性暴力撲滅を訴える「フラワーデモ」が11日、水戸市のJR水戸駅前であった。市内での開催は初めて。新型コロナウイルス感染症予防で、スピーチなどの訴えはなかったが、ツイッターの呼び掛けに賛同した男女12人が、無言で性暴力への抗議の意思を示した。(松村真一郎)

 フラワーデモは昨春、性犯罪の無罪判決が相次いだことに抗議するため、昨年四月十一日に東京で始まった。活動は全国に広がり、県内では今年二月につくば市で初めて開かれた。

 水戸市での活動を主催したのは、市内在住の森田真理さん(仮名、六十代)。幼少期から高校三年まで、兄から性的虐待を受けた経験がある。

 国連の「国際女性デー」の三月八日につくば市と水戸市で開催予定だったが、感染拡大で延期。そのまま活動への興味や関心が薄れるのを避けるため、今回は水戸市だけで開催した。

 参加者は花柄の服を着たり、花を持ったりして静かに立ち続けた。森田さんは「一人でもやろうと思っていた。歩いている人に興味を持ってもらえたと思う。小さな積み重ねだが、続けていきたい」と話した。

 水戸市のデモは今後、毎月十一日に水戸駅周辺で開催する。活動の詳細は、「フラワーデモ茨城」のツイッターアカウントで発信している。 

2020年4月12日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/202004/CK2020041202000157.html
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/202004/images/PK2020041202100088_size0.jpg