浅草寺雷門の大提灯、実は京都で作ってます 7年ぶりに職人が新調

 東京・浅草にある浅草寺雷門のシンボル、大提灯(ちょうちん)の新調が京都市山科区の工場で完了した。新調は7年ぶりで、今回は金具も京都の職人が新たに作った。17日に雷門に取り付ける。

 作業に当たったのは高橋提燈(ちょうちん)(下京区)。1971年から今回を含めて6度、手掛けている。提灯は直径3・3メートル、高さ3・9メートルで、工場2階の天井からつり下げ、2階の床の一部を1階に下げて制作した。今回の新調は2018年秋に金具製作が始まり、工場では19年12月から作業していた。
 冬場にほど良く水分が抜けた京都府亀岡市産の竹で骨組みし、福井県産のコウゾ100%の丈夫な和紙を使用。風雨や日差しでも色落ちしにくいよう絵の具も特別に配合した。最後の仕上げを行った8日には、職人が「雷門」の文字に丁寧に黒の絵の具を塗っていった。
 15日から2日間かけて浅草寺に運ばれる。同社の高橋康二会長(86)は「提灯は心にあかりをともす物。新型コロナウイルスの感染拡大でふさぎ込んでいる人もいると思うが、少しでも明るい気持ちになってもらえれば」と話している。


手作業で仕上げられた浅草寺の大提灯(京都市山科区・高橋提燈)
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2020年4月14日 11:04 京都新聞