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ユニセフ、はしか大流行の恐れ 新型ウイルスで1億人にワクチン接種できず
7時間前
2020/04/15

ミシェル・ロバーツ健康担当編集長、BBCニュースオンライン


新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)は、ほかの感染症の予防にまで影響を及ぼしている。ユニセフは14日、一部の予防接種計画が遅れており、はしかのアウトブレイク(大流行)が起きる恐れがあると発表した。
ユニセフによると、37カ国で約1億1700万人の子供たちが、はしかの予防接種を予定通り受けられないおそれがあるという。

欧州では、MMR(はしか、おたふくかぜ、風しん)の3種混合ワクチンの接種率が低い複数の国で、すでにいくつかの大流行が発生している。

かつて、はしかウイルスが撲滅されていたイギリスでは、命に関わるおそれのあるはしかの発症例が増加している。
はしかにかかると、咳や発疹、発熱などの症状が現れる。イギリスでは、幼い子供たちは無料でMMRの接種が受けられる。

イギリスでは、世界保健機関(WHO)が目標とする5歳児の95%が1回目の接種を受けているが、2回目の接種を受けている割合はわずか87.4%だ。
はしかは感染力が強いため、接種率がわずかに減っただけで大きい影響を及ぼす可能性がある。

WHOは、はしかのアウトブレイクが起きていない国については、一時的に予防接種計画を停止できるとしている。
また、すでにはしかのアウトブレイクが起きている国など、24の国は、新型コロナウイルスのパンデミックを理由に、すでに予防接種計画を遅らせる判断を下している。

その24カ国は、バングラデシュ、ブラジル、ボリビア、カンボジア、チャド、チリ、コロンビア、ジブチ、ドミニカ共和国、コンゴ民主共和国、エチオピア、ホンジュラス、カザフスタン、キルギスタン、レバノン、モルディヴ、メキシコ、ネパール、ナイジェリア、パラグアイ、ソマリア、南スーダン、ウクライナ、ウズベキスタン。
しかし、ユニセフによると、さらに多くの国が混乱に直面するおそれがあるという。
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