新型コロナウイルス感染拡大を受け、密閉、密集、密接の「三つの密」への懸念から活動継続が難しくなった長野市内の子ども食堂の主催者が、運営を工夫している。

外出自粛に伴い自宅で食事する家庭が増える中、18日は余った食材を配ったり、食事を持ち帰ってもらったりした。

 長野市松代町の松代まち歩きセンター伝承館では、子どもや1人暮らしのお年寄り向けの「松代にこにこ食堂」が開かれ、持ち帰り用のカレー約50食分が振る舞われた。

 普段の子ども食堂は、佐藤幸美さん(67)=長野市松代町=や友人らが運営。一緒に食卓を囲んだり、もちつきをしたりしている。

新型コロナの影響で今回は中止も検討したが、学校の臨時休校で家庭で昼食を用意するのが大変と聞き、持ち帰りという形で続けることにした。

 カレーは甘口と辛口の2種類。佐藤さん宅の畑で育てた野菜も使った。佐藤さんらは訪れた親子連れに「おいしいですよ」と声を掛け、容器に詰めたカレーを渡した。

 1歳から小学2年までの3人を育てる地元の田中仁美さん(35)は「少しでも手間が省けるので、助かります」と喜んでいた。

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