うなぎ店「うなぎの黒田屋」で、男性店主(36)から「包丁を持った男が店に入った」と110番があった。

 男は、店主の娘で3歳と6歳の姉妹を人質に取って建物内に立てこもり、約6時間後、福岡県警の説得に応じて出てきた。県警は、逮捕監禁と住居侵入の容疑で現行犯逮捕した。姉妹に目立ったけがはなかった。

「恨みあった」供述
 発表によると、逮捕されたのは、同店元従業員で、無職の男(35)(福岡市南区)。容疑を認め、動機について「働いていた時の恨みがあった」と供述しているという。男は以前から店主との間でトラブルがあり、最近、店を解雇されたという。

 現場は4階建ての店舗兼住宅で、1、2階が店舗、3、4階が住居。店主が開店準備のためシャッターを開けようとしたところ、男が店内に押し入り、店にあった包丁2本を取り出すなどしたため、店主は外に出たという。男はその後、店主の妻と姉妹がいる3階に上がり、姉妹に包丁を示すなどして立てこもった。妻は外に出て無事だった。

 男は、3階でドア越しに説得に当たった捜査員に「店主に会わせろ、話をさせろ」と要求。店主と電話で話した後、午後2時半頃、包丁を置いて3階の部屋から出てきた。

 捜査関係者によると、3階の部屋では、男と姉妹のうち1人がソファに座り、もう1人は自由に動き回るなどしていた。

 店主の知人男性(36)は事件発生直後、現場近くで店主と言葉を交わした。店主は「シャッターを開けようとしたら、(男に)いきなり後ろから殴られた」と説明し、知人がトラブルの有無を尋ねると、「数日前に解雇した」と話した。この知人によると、うなぎ店は店主と妻、店主の父親らで経営しているという。

 現場近くの防犯カメラには、容疑者とみられる男が両手に刃物のようなものを持ち、男性を威嚇するような様子が映っていた。

 現場は西鉄天神大牟田線・大橋駅近くで、飲食店や会社事務所などが並ぶ市街地。周辺には区役所や大学もある。

「お母さん!」泣きじゃくり
 「お母さん!」。保護された姉妹は、両親とみられる2人に抱えられ、泣きじゃくった。

 現場のうなぎ店の周囲には規制線が張られ、ブルーシートで囲われた。住民によると、ヘルメットに防弾チョッキ姿の捜査員もいたという。確保された男が建物から出ると、大勢の捜査員が取り囲み、捜査車両に乗せた。

 近くに住む女性は「『お母さん』と泣き叫ぶ声が聞こえ、解決したと安心した」と話した。

 捜査関係者によると、男は立てこもっている間、タバコや姉妹のための飲み物も要求。男と捜査員との間で、姉を先に解放する話も出たが、姉は「妹が残っている」などとして拒んだという。

 うなぎ店を知る人らによると、男は半年〜1年ほど前から店で働き始め、毎日のように出勤していたという。近くの40歳代男性は「(男が)姉妹と店の外で遊んでいる姿を見たことがある。こんな事件を起こすとは思えない」と驚いていた。
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/18157035/
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