新型コロナウイルスの感染拡大で緊迫感が高まる中、「花見写真」や「大分旅行」で世間の批判にさらされている安倍昭恵氏。
こうした自由奔放なふるまいには、身近な人たちからも疑問の声が上がる。
かつて昭恵氏と「盟友」だった男性は「今ではもう語り合える気がしない」と突き放す。

「またやっちゃったなと思いました。彼女らしくて。真剣に怒ったり、あきれたりする感情は特にないですね」

 そう話すのは、安倍昭恵氏と親交が深かった元バー経営者の高坂勝さん(50)だ。

きっかけは2011年1月。昭恵氏からのアプローチだった。
高坂さんは過度な消費生活から抜け出し、余暇をもってゆとりのあるペースで暮らす「ダウンシフト」の生き方を実践しており、『減速して自由に生きる ダウンシフターズ』などの著書もある。
昭恵氏は、高坂さんのこうした生き方を紹介した新聞記事を読んで興味を持ったようで、
「ぜひ会いたい」とメールで連絡してきたのだという。

今や昭恵氏のライフワークとなっている地方での米作りも、高坂さんが過去にレクチャーしたものだという。
12年に昭恵氏が居酒屋「UZU」を立ち上げた際にも相談されたといい、昭恵氏は高坂さんに強い信頼を寄せていたようだ。

 ところが17年、2人の友情を破綻させる出来事が起きた。昭恵氏の関与が疑われた森友学園問題(国有地売却をめぐる巨額値引き問題)だ。

高坂さんは、森友問題の発覚後に昭恵氏と電話で話をした。すると、

「私は悪いことしてない」
 と話されたという。それに対して高坂さんは、

「『総理大臣の妻として世間や俺に言えないこともあるんでしょ』と聞くと、昭恵さんは少し間を置いて『うん、ある』と言った。
私は『言えないことがあるんだったら、僕の店には来ないで』と伝えました」

 昭恵氏はおとなしく「うん、わかった」と応じたという。

事実上の「絶縁宣言」後も、昭恵氏からは「近くの店にいるから来ない?」などの誘いがあったというが、高坂さんは会っていないという。

「(森友問題も)昭恵さんの人柄からして、悪気はないのはわかっていますが、会えば会ったで、『あれはどうだったのか』と問いたくなる。
少なくとも、今は笑いながら語り合う気にはなれないし、事実を明らかにしないなら友人としての縁を復活させたいとは思いません」

 改めて、問題となっている「花見写真」や「大分旅行」について問うと、諦めたような口調でこう答えた。

「脇の甘さが、天真らんまんな彼女の魅力なのだとは思いますが……。またわざわざ批判されるようなことをしちゃったねって感じです。」

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