なかなか実施の件数が増えないPCR検査。
しかし、埼玉県のあるクリニックでは、感染拡大を防ぐために、異例の対応を行っている。

埼玉・三芳町にある「ふじみの救急クリニック」で23日に撮影された映像。

あわただしく準備に追われる職員たち。
救急車に乗り込み、向かうのは、新型コロナウイルス感染が疑われる患者のもと。

一方、外で行われていたのは、PCR検査。
自作のシールドから、手を伸ばして検体を採取し、翌日には検査結果がわかるという。

驚くことに、このクリニックは、24時間体制でPCR検査を実施。
独自の取り組みで、ウイルスと闘っている。

さらに、建物内の10床と駐車場に建てたプレハブの9床を、患者用に整備し対応している。

クリニックを訪れたのは、ほかの病院で陽性と診断されたものの、入院できなかった30代の女性患者。

一般の患者とは接触しない動線で、医療スタッフのもとへ。

まず行ったのは、肺の状態を調べるためのエックス線検査。
必要があると判断されれば、CT検査も実施。

エックス線ではわかりづらい、新型コロナウイルスによる肺の陰影がより詳しく判断できるという。

診断の結果、肺炎の症状が認められ、女性は入院することに。

今、多くの地域では、PCR検査が進まず、懸念されているのが、無症状者や軽症者による感染の拡大。

ふじみの救急クリニック・鹿野晃院長「特に夜間のPCR検査とか、日曜・祝日の検査というのを、今まだ民間の検査会社さんがやられていないところが多いと思う。陽性であれば、当然指定された入院医療機関にしか送れないが、その間ずっと病院に滞在が延びてしまって、その間に、また院内感染が広がってしまう。あるいは今、入院できない患者さんが、PCRの結果を待って自宅で過ごされている。その間にどんどん家族内感染が広がっていくという状況」

地域の医療崩壊を防ぐため、このクリニックでは、今後も24時間体制で患者を受け入れていくという。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20200424-00136119-fnn-soci