【パリ=白石透冴】仏AFP通信などは27日、欧州エアバスがさらなる減産を検討していると報じた。ギヨム・フォーリ最高経営責任者(CEO)が先週、社員あての手紙で言及した。従来は新型コロナウイルスの影響で、2020年は計画比で3分の1減産すると発表していた。

フォーリ氏は「過去にない速さで資金が流出しており、企業の存続も危機にさらされうる」などと表明した。「2〜3カ月の間」追加の減産を実施する見通しだという。

同社はこのほど150億ユーロ(約1兆7千億円)の借入枠を新たに設定したが、市場の動向を見極めるまで慎重に対応する必要があると判断した。

ライバルの米ボーイングも主力機「737MAX」の墜落事故や、新型コロナで苦境に陥っている。25日には目先の資金繰りを確保するため、ブラジルの航空機大手エンブラエルとの事業統合を中止すると発表した。

日本経済新聞 2020年4月28日 2:25
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58566240Y0A420C2000000/