定型作業を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)ソフトの世界大手、米UiPath(ユーアイパス)の日本法人(東京・千代田)は28日、新型コロナウイルスの感染症対策サービスの提供を始めると発表した。このサービスは、あらゆるモノがネットにつながるIoT関連ベンチャー企業、IoT‐EX(東京・千代田)と共同開発したもので、社内で感染者が出た際に一定期間内の濃厚接触者をすぐに割り出せるとしている。

開発したサービスは、従業員用のスマホにインストールした専用アプリと、社内の人の集まる場所に設置した複数の「親機」を使う。アプリを搭載したスマホを持つ従業員が親機に近づくと、近距離無線通信「ブルートゥース」で従業員の位置と滞在時間を記録。親機はそのデータをクラウドに送信する。

従業員に感染者が発覚した場合は、ユーアイパスのRPAがクラウド上のデータを検索し、自動的に濃厚接触者の一覧を作成する。あらかじめ初期の対応策を決めておけば、濃厚接触者に対しチャットや電子メールなどで連絡し、帰宅指示などを発することもできる。このため、感染者の発覚後数分で、濃厚接触者の割り出しや初期対応が可能になるという。(矢口竜太郎)

2020年4月28日 14:42
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