コロナ感染者 “これが差別か”

*ソース元にニュース画像あり*

http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukuoka/20200428/5010007740.html
※NHKローカルニュースは元記事が消えるのが早いので御注意を

新型コロナウイルスに感染した福岡市の38歳の男性がNHKの取材に応じ、
退院後、過去の感染を理由に病院や美容室の訪問を拒否されたことを明かし、
「これが差別だと思った。多くの感染者が同じように嫌な思いをしているのではないか」と証言しました。

取材に応じたのは、福岡県の自営業の38歳の男性で、先月下旬ごろ、高熱のほか、
コーヒーの味がしないなど、味覚や嗅覚に異変が出始め、今月4日に陽性が確認されました。
男性は、保健所から、「入院先が確保できないので自宅で耐えて欲しい」とと言われましたが、
自分で病院を探し出して11日間の入院生活を送り、2回の検査で陰性が確認されたことで退院することができました。

男性は、多くの人にウイルスの危険性を伝えて感染防止に努めてもらおうと、
診療の様子を撮影してみずからのSNSに投稿していましたが退院後、思いも寄らない偏見に直面しました。
男性は、「退院後に、肺炎の経過観察を診察してもらおうとしたが、
『あなたがコロナの感染源になったら困る』などと言われ、8か所の病院から診察を拒否をされた」
と話し、診察を諦めざるを得なかったといいます。

さらに、自営業のため、融資の依頼を金融機関にしようとしましたが、対面の相談は拒否されたり、
髪を切ろうと訪れた美容院からも、入店を拒否されたりしたということです。

男性は「これが差別だと思った。私がされているくらいだから、
多くの感染者が同じように嫌な思いをしているのではないか。
おかしな世の中だと思う」と証言しました。

社会心理学が専門の、東洋大学社会学部の北村英哉教授は、
「偏見や差別で、感染した人を責め立てることは感染の疑いがあっても
言いだしづらい雰囲気を作り出し、隠すことになりかねない。
結果として感染が拡大し、いずれ自分にも返ってくることを認識すべきだ」と指摘しました。
そのうえで「感染への恐怖心や不安感から過剰に人を嫌悪したり
警戒したりすることにつながっていないか、ひとりひとりが注意する必要がある」と話しています。

04/28 18:50