人が犬に対してする行動のうち、犬が不快感を覚えたり、ストレスに感じたりするものを「ドッグハラスメント」といいますが、具体的にはどのような行動が当てはまるのでしょうか?  今回は、数あるドッグハラスメントの中から、犬のお世話に関するドッグハラスメントの一例をご紹介します。

ダイエットのために急にゴハンの量を減らす

肥満気味の愛犬を適正な体重にしようとする気持ちは大切ですが、急激にフードの量を減らしたり、一気に違うフードに替えたりするのはNG。食べることが好きな犬は困惑し、不快感を覚えてしまいます。

ゴハンの量の調整やフードの切り替えは、1週間から10日間ほどかけて徐々に行うのが基本です。段階を踏んでゴハンの量や違うフードに慣れさせることで、できるだけ愛犬がストレスを感じないようにしてあげましょう。

排泄のたびに陰部やお尻をゴシゴシ拭く

愛犬をキレイにしたい一心で、陰部やお尻を強く拭いている飼い主さんも少なくないようです。しかし、陰部やお尻は敏感な部位なので、強く拭けば犬が痛みを感じるのはもちろん、皮膚を傷つけてしまうおそれも。

人とは違い、犬の排泄後は汚れがついていなければ拭かなくてもOKです。汚れがついている場合は、その部分にウェットシートを静かに2〜3回あてて、押さえるように拭いてあげましょう。

苦手なお手入れを一気に済ませる

「苦手なことは一気に終えたほうがいい」という人の考えは、犬には当てはまりません。犬からしたら嫌な時間がずっと続くので、かなりのストレスを感じることに。また、この方法でお手入れを続けていると、よりお手入れ嫌いになってしまうおそれがあるので注意が必要です。

愛犬が苦手なお手入れは、小分けにして行うのがおすすめ。1日で終わらなければ、何日間かに分けてやっても問題ありません。

ゴハン中に近くでジロジロ見る

人もそうですが、ゴハン中に凝視されるのは犬も落ち着かず、不快に感じたり、「ゴハンを取られるかも」と不安になったりすることがあります。また、ゴハンを食べている姿を残そうと、写真や動画をずっと撮り続けていると、カメラに対して不信感を覚える犬も。

愛犬のゴハン中はジロジロ見るのではなく、少し離れた場所から食べ方や食欲をチェックする程度にしましょう。

ドッグハラスメントは今すぐやめて!

故意ではないにしろ、このようなドッグハラスメントを続けていれば、愛犬はさらに不快感やストレスをためてしまい、飼い主さんとの関係性も悪化しかねません。愛犬が嫌がらない方法は何かを探り、ベストな方法でお世話をしてあげることが大切です。

参考/「いぬのきもち」2020年2月号『かわいがっているつもりのアノ行動が……じつはストレスになっていた! NO MORE! DOG (ドッグ)ハラスメント』(監修:日本動物病院協会認定家庭犬しつけインストラクター ジャパンケネルクラブおよび日本警察犬協会公認訓練士 さいたま市動物愛護推進委員 戸田美由紀先生)
文/ハセベサチコ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

いぬのきもちWeb編集室


4/27(月) 11:35配信
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