※統一99


 日本の政治学者、白井聡氏は著書『永続敗戦論』で日本が敗戦を否定することにより永遠の敗戦が続いていると説明する。1945年の敗戦以後、日本は米国の東アジア冷戦の基地となって徹底的に屈従する代わりに、植民支配と侵略にあった韓国や中国などアジアの近隣諸国に対する謝罪と責任は回避した。天皇と指導部が侵略戦争の責任を回避することにより作られた“無責任の体系”と対米従属を抜け出せない永続敗戦の状態が続いているということだ。

 白井氏は、2011年に起きた福島原発事故に対して日本政府が見せた無責任な形態の起源を探すためにこの本を書いたが、今の新型コロナに対応する安倍政権にも同じ影がちらつく。安倍政権は、納得できない消極的検査で感染の拡散を事実上放置したという批判と、「アベノマスク」不良品の波紋など総体的防疫失敗論議に包まれている。その一方で安倍政権は「韓国のように検査すれば医療崩壊が来る」、「韓国のドライブスルー検査は正確度が低い」と主張して、韓国の防疫モデルを低く評価することに力を注いだ。安倍首相は先月29日、初めて「韓国と新型コロナ感染症対応で協力したい」と発言したが、依然として韓国に協力を要請することは避けている。

 これに対して思想家の内田樹氏は「安倍政権のコアな支持層は嫌韓・嫌中的な人々であり、韓国や中国を真似することを屈辱と感じる。だから政府は『日本独自』の感染防止策を実施しているように見せかけることに懸命になっている」と述べた。彼は「危機管理に必要なのは、過去の出来事を記憶する力と未来のリスクを想像する力だ。しかし今の日本は『こんなことをいつまでも続けていたらいつかたいへんなことになる』とわかっていても『こんなこと』をだらだらと続ける。そういう傾向を『サル化』と呼ぶ」批判した。

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登録:2020-05-07 21:01 修正:2020-05-08 09:46
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