日本経済はもう限界、集団免疫の早急な獲得を目標に(藤井 雄作:群馬大学 大学院理工学府 教授)


「ロックダウンを耐え切り、新規感染者数が減少すれば、元の生活に戻れる」というのは、
ウイルスと(その宿主たる)多数の未感染者が残っている間は、「幻想」であるということも明確に認識しなければならない。

「新規感染者数の削減」「医療崩壊の阻止」を主たる目的としてロックダウンをしている限りは、
結局は「十分な数の人々が感染&治癒を経て免疫を獲得」するまでは、以下のようなサイクルを延々と繰り返することになる。

「ロックダウン」→「新規感染者数減少・医療崩壊回避」→「ロックダウン解除」→「多くの未感染者が残っているため、再び、感染爆発・医療崩壊危機」→
「再び、ロックダウン」

このように、集団免疫獲得まではロックダウン断続状態から脱却できそうもない。
そうである以上、「集団免疫の早急獲得」を明確な目的として掲げた方が、社会に対するダメージを小さくできる可能性が高いと考えられる。


集団免疫の早期獲得に向けた6つの指針
筆者が提案する6つの指針は以下のとおりである。

【指針1】集団免疫率UPのための方策

医療崩壊手前のところまでの感染拡大は許容し、免疫獲得者を速やかに増やしていく
(重症化懸念が小さい人々には、積極的に感染&治癒し、免疫を獲得してもらう)。
医療崩壊手前を狙い、ロックダウンを慎重に弱めていく。


(1)検査の拡充
検査を積極的に行わないことは、わざと目隠しをして、自らを暗闇においているのと同じであると認識すべきであろう。

(2)感染拡大の積極的コントロール
医療崩壊手前ギリギリをキープするように、ロックダウンを可能な限り弱める。

(3)感染ボランティア(=ウイルスとの“戦争”に対する“志願兵”)の募集
免疫力が高いと自信がある人(若者など)を対象に、強制感染・隔離療養を行ってもらう。


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以上が集団免疫の早期獲得を実現するための6つの指針である。なりふり構わず「国家の総力」を挙げて取り組むべきであろう。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200512-00060480-jbpressz-soci