大阪府の吉村洋文知事は12日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、QRコードを活用してイベント参加者や店舗利用者を把握し、感染の発生状況を一斉メールで伝える「コロナ追跡システム」を導入すると発表した。休業要請の解除後を見据えた対策で、5月中に運用を開始する。

 府は感染状況についての独自指針「大阪モデル」に基づき、15日にも民間事業者への休業要請を段階的に解除する方針。解除後、イベントや店舗で感染者が発生した場合に備え、システムを開発したという。

 イベント主催者や店舗は府のホームページからQRコードを事前に取得し、会場や店舗の入り口などに掲示。利用者はスマートフォンで読み取り、府のサイトにアクセスして自身のメールアドレスを登録する。

 後日、感染者がいたことが判明した場合、登録アドレスに一斉通知され、体調が悪い人や感染が疑われる人は自治体の相談センターに連絡するよう促す。

 名前や電話番号などを入力する必要はなく、アドレス情報だけを府が管理する。吉村氏は「プライバシーや個人情報を守りながら感染拡大を防ぐため、ITを活用した」と述べた。

 吉村氏は府が近く公表する業種別の事業再開マニュアルと合わせ、システムを活用するよう周知する方針。人の動きが増えると感染が再拡大する恐れもあるため、「飲食店や映画館、パチンコ店など不特定多数が集まる所にぜひ利用してもらいたい」と語った。


ソース(5/12 火 21:33)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200512-00000628-san-soci