京都大は15日、2019年にノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェロー、吉野彰氏(72)に名誉博士の称号を授与した。京大の名誉博士は16人目で、日本人では16年にノーベル医学生理学賞に選ばれた、東京工業大栄誉教授の大隅良典氏に続いて4人目。

 電気自動車や再生可能エネルギーの蓄電池として不可欠なリチウムイオン電池を実現したことで高く評価されていることや、11年4月から2年間、大学院工学研究科の特命教授を務め、教育研究に寄与したことを評価した。

 吉野氏は、1972年に大学院工学研究科修士課程を修了しており「大変光栄に感じている。私のノーベル化学賞の受賞が母校の栄誉に貢献できたことも誇りに思っている」とのコメントを京大のホームページに載せた。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、贈呈式は中止。講演会などは今後の状況を踏まえ、検討するという。【福富智】

毎日新聞2020年5月15日 16時29分(最終更新 5月15日 16時38分)
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