企業が資金を調達する方法は売り上げ(収益)、借金(負債)、株の発行(純資産)と、大きく分けて3つしかない。

つまり、バランスシートの右側に記載されている内部留保は「どのように調達したか」の記録でしかなく、
それを「どのように保有しているのか」、現金なのか株なのか設備なのか、内部留保の額だけを見てもまったくわからない。
現金が株や設備へ置き換わる際に内部留保にはまったく影響していない。

では、内部留保で設備投資や給料を上げろという考えはどうか。
これも仕訳で考えれば簡単に間違いだとわかる。

給与アップや設備投資で減るものは「現金」であって内部留保ではない。
「内部留保を給料や設備投資に使え」は、そんなことをしても現金が減るだけで内部留保は1円も減りません、ということになる。