2020年5月21日 16:43
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO59387670R20C20A5000000

ソフトバンクグループ(SBG)は21日、国内通信子会社ソフトバンク(SB)の一部株式を売却すると発表した。SBの発行済み株式の5%で、足元の株価でみて約3300億円となる。新型コロナウイルスの感染拡大による株価下落と財務悪化に対応するため、資産売却で4兆5000億円を調達することを表明している。

保有する32億弱のSB株のうち、2億4000万株を複数の証券会社を通じて売却する。株式の受け渡し完了は26日の予定。売却でSBへの出資比率は67.1%から62.1%に下がるが、連結子会社のまま残る。

SBGは新型コロナの市場混乱や需要蒸発でファンド事業で、2020年3月期に1兆8000億円の投資損失が出た。今後2年の社債償還で1兆4500億円、自社株買いに約2兆5000億円を使う予定で、資産売却を進める。すでに保有するアリババ集団株の現金化で1兆2500億円を調達したことを明らかにしており、今後も保有株式の一部売却を進めるとみられる。