観音菩薩が悟りを求めて修行される中で、五蘊(この世を構成するあらゆること)は空であると悟られた
シャーリプトラよ、この世のあらゆるものには実体がない(空)。
それは人の肉体や感覚でも同じことである。
シャーリプトラよ、実体がないのだから、生まれもしないし、消えることもない。汚れることもないし、清らかでもない。
増えることも、減ることもない
ほんとうには、人の体や心が感じることや、考えることはすべて存在しないのだ。それらを知らないことから起こる、悩み苦しみも存在しない。
しかし、老いも死も避けることはできず、悩み苦しみは尽きることがない。それらをすべて解決などできないし、その方法を知ることもできない。
そこで、すべてのことにこだわりを持たず、欲望から離れることでこそ、悟りを得て涅槃へと至ることができるのだ。
偉大な真言が、悟りへと導いてくれる。
その真言は次のようなものである。

羯帝羯帝波羅羯帝波羅僧羯諦菩提薩婆訶
【ギャーテーギャーテーハーラーギャーテーハラソーギャーテーボージーソワカ】

※(意味・往ける者よ、往ける者よ、彼岸に往ける者よ、完全に彼岸に到達したものこそ仏の悟りそのものである、幸あれ)


※この真言は訳してはならない