過疎発祥の地。中国山地に抱かれた島根県の旧匹見町(現・益田市匹見町)は、そう呼ばれてきた。「平成の大合併」に活路を見いだしたが、その後も人は減り続けている。この土地に何が起きているのか、昨年12月に訪ねた。

 日本海に面した益田市の市街地でレンタカーを借り、峡谷沿いの道を40分ほど走ると、石州赤瓦屋根の集落が点在する匹見町に着く。

 最も過疎化が進んでいる匹見下地区へ向かった。出迎えてくれたのは、元町議の山崎一美(かずよし)さん(75)だ。

 地区の小学校は統合され、唯一…残り:2236文字/全文:2459文字

2020年5月29日 10時00分 朝日新聞
https://www.asahi.com/articles/ASN5T42GHN5MUTIL03N.html
https://www.asahicom.jp/articles/images/hw414_AS20200525001223_comm.jpg