アメリカ合衆国では、

憲法修正第10条に基づいて、基本的に権限はそれぞれの
州がもつという連邦制をとっている。
また上記の経緯により、一般警察業務は主として地域公安職
・自治体警察によって担われており、州や連邦政府の警察
組織は、それぞれ特殊な領域を所掌するものが多くなっている。


郡の法執行機関 郡保安官
郡ごとに、法執行官の長として配された保安官。本来的には
「シェリフ」と称されるべきであるが、上記の経緯より
「マーシャル」や「コンスタブル」と混用されていることも多い。
通常は、住民による選挙で選ばれる単独の公選職であるが、
これだけでは手が回らないため、指揮下に警察組織を編成して
、実業務はこちらに代行させることが多い。この指揮下の人員は
、保安官補(deputyないしassitant; 保安官助手とも)と称される
のが通例である。ただし大規模な組織では警察式の階級制度を導入
していることもあり、この場合は、実態としては自治体警察とほぼ
同様である。

本来的には、地域の一般警察業務を一手に担い、管内における下記の
ような法執行業務の全てを所掌することになっている。

治安の維持と犯罪の捜査
郡拘置所・矯正施設の管理
裁判関連事務
しかし実際には、郡の統治機構の発達に伴って、これらを専門に
所掌する組織が分離独立している場合も多くなっている。
またアメリカ合衆国では、国土がくまなく郡に分割されているが
、都市部などある程度の人口が集まった地域では自治体が立ち
上げられている場合が多く、自治体の多くは自らの自治体警察を
設置している。この場合、郡保安官は自治体が立ち上げられてい
ない非法人地域や、自治体は発足しているが警察を保有しない地域
を管轄することになり、日本にかつて存在した国家地方警察に近い
性格となっている。

現在、3,500ほどの郡保安局/保安官事務所があり、郡保安官のみ
1名の事務所から、ロサンゼルス郡のように18,000名もの職員が
いる大組織まで、規模は多彩である。警察組織の拡充により仕事量
は大幅に減っており、郡保安官そのものを廃す州もある一方で、
市の財政難から市警察を廃し、郡保安官に警察業務を返戻する事例もある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%88%E8%A1%86%E5%9B%BD%E3%81%AE%E8%AD%A6%E5%AF%9F