6/8(月) 11:16配信
朝日新聞デジタル

山ア雅明さん方の郵便受けの中で育つシジュウカラのひな=2020年6月5日、長崎県諫早市高来町黒崎

 長崎県諫早市の民家の郵便受けにシジュウカラが巣を作った。つがいの親鳥が8羽のひなに忙しくエサを運んでいる。

 諫早市高来町黒崎の山ア雅明さん(71)宅にある箱形の郵便受けは、木工が趣味の山アさんが6、7年前に手作りしたものだ。

 4月初め、手のひらにおさまるほどの草の固まりが中に入っていた。その時は何かわからずに捨てた。4月の終わりごろの夕方には、草が厚さ10センチほども敷き詰められていた。

 山アさんは鳥の巣だと気づいた。郵便受けに「鳥が巣箱として使用中」という貼り紙をし、代わりの郵便受けを置いた。5月に入ると、親鳥が初めて姿を見せた。数日後に中を見ると、草のくぼみに卵があった。

 日中、2羽の親鳥はひっきりなしに芋虫などのエサを運ぶ。まず近くの木にとまって様子をうかがい、郵便受けの屋根に移る。辺りを見回した後、差し入れ口から中に入る。すぐに次のエサを探しに出て行く。

 5月の終わりごろからは、ひながか細い声で鳴くようになった。8羽は最初はくぼみにかたまっていたが、今は中で動き回っているようだという。

 ひなの成長を楽しみに観察してきた山アさんは「初めはつるつるだったのが産毛みたいなのが生えてきて、今では羽が生えそろった。もうすぐ巣立つんやなあ。今度住むときは家賃をもらわないかんね」と笑顔で話している。

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