東京都知事選(18日告示、7月5日投開票)は、小池百合子知事(67)が12日に再選出馬を表明し、複数の新人と争う構図になる。小池氏は出馬確実とみられながら、都政での新型コロナウイルス対応や自民党などへの根回しを進め、告示の迫る時期の表明を選んだ。自民、公明両党は小池氏支援に回ったが、野党側は、れいわ新選組の山本太郎代表(45)が立候補を検討する構えも見せ、「股裂き」状態に陥りかねない懸念も出ている。

 「都政の順番とすれば一段落できたと思う」。小池氏は12日の記者会見で、都の新型コロナ対策に一定のめどがたったとして、再選出馬を表明した。告示6日前まで表明しなかったのは、万全の状態で選挙戦に臨みたかったからだ。11日には新規感染者の増加が抑えられているとして、感染拡大に警戒を呼びかける「東京アラート」を解除し、休業要請の19日の全面解除にめどもつけた。ある都幹部は「表明後にアラートを解除したり、休業要請を緩和したりするようなことがあれば、『選挙対策』と批判されるだろう」と解説する。

 都内では、3月下旬から新型コロナの感染者が急増したことから、小池氏は対策に追われて選挙態勢に入ることができなかった。知事周辺では、都知事選が話題にすら上らなかった時期もあったという。(以下有料版で、残り1738文字)

残りの見出し「自民、自主投票でも実質支援の「怪」 都連にしこり」

毎日新聞 2020年6月12日 20時46分(最終更新 6月12日 20時46分)
https://mainichi.jp/20200612/k00/00m/010/217000c