前田建設、三峡ダムの技術コンサルタント契約

2001-04-25 08:00

前田建設工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:前田靖治)は、
今月中国長江三峡工程開発総公司との間で、三峡工事三期RCC仮締切工事において、
建設工事にかかる技術的問題を解決するためのコンサルティングを行う契約を
締結した。
 三期RCC(Roller Compacted Concrete)仮締切工事は、約120万平方メートルと
いう大量のコンクリートを6ヶ月間という短期間で打設する世界でも類をみない
高度技術を要するため、前田建設の高いダム建設技術力に注目した、
建設主体の中国長江三峡工程開発総公司がダム建設に係る技術的課題を
解決するためのコンサルタントとして同社を選定したことが、
今回の契約締結の運びである。
 契約期間は2001年4月より2003年5月まで。この間、同社は数名の技術者を
現地に派遣し、コンクリートの製造、運搬、打設など一連の工程に
対する技術的課題の抽出、分析とそれらを解決するための施工方法・計画の立案を
行う。また、同時に計画が確実に実施されるよう発注業務の支援も行っていく。
仮設備工事、プレキャスト部材製作等の施工監理も含まれており、
工事の計画から施工にわたる全般的な技術指導を行うことになる。
 同社は、中国初の原子力発電所である広東原子力(1993年完成)や、
1994年完成の水口ダム(福建省)の施工により、早くから中国での基盤を築いており、
この三峡ダムプロジェクトにおいても、技術提供や工事全体の安全管理アドバイスを
行うなど、日本企業の中でもとりわけ深く関わっている。
今回のコンサルタント契約はこれら同社の中国での実績が
高く評価されたものだと言える。同社は、
今後も中国におけるビジネス展開を積極的に進めていくという。