神奈川県座間市の住宅の庭で見つかった、太平洋戦争の末期に地元の軍需工場で製造されていた戦闘機「雷電」の部品の展示が、23日から市役所で始まりました。

一般公開されたのは、太平洋戦争末期にアメリカ軍の爆撃機を迎え撃つために、座間市などにあった軍需工場「高座海軍工廠」で製造されていた新型戦闘機「雷電」の部品です。
部品は、操縦席の前に取り付けられる縦およそ1メートル、横およそ1メートル50センチの、ジュラルミンとアルミでできたアーチ型の板です。
軍需工場が建っていた場所の近くに住む住民が、庭でさつまいもの貯蔵庫のふたとして長年使っていましたが、歴史的価値があることがわかり、ことし1月座間市に寄贈しました。
23日からケースに入れられて市役所の1階で展示が始まり、訪れた市民らが興味深そうに見ていました。
寄贈した大矢隆男さんは「地元と戦争との関わりについてふだん考えることはほとんどないと思うので、展示が戦争の歴史や平和を考えるきっかけになるとうれしい」と話していました。
展示を見た77歳の男性は、「戦闘機の部品が最近まで市内に転がっていたことは感慨深いものがあります。こうした展示によって、戦争の記憶が若い人につながっていってほしい」と話していました。

ソース NHK
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20200623/1000050496.html