知人女性を暴行して死なせ、遺体を愛知県豊田市の山中に遺棄したなどとして傷害致死と死体遺棄、窃盗の罪に問われた名古屋市中区、無職、石川一代(35)と同県稲沢市、清掃作業員、門田典子(38)の両被告の裁判員裁判の初公判が22日、名古屋地裁(山田耕司裁判長)で開かれた。石川被告は起訴内容を否認。門田被告は傷害致死罪のみ否認した。

 検察側は冒頭陳述で、両被告は2019年2月、石川被告と同居していた犬飼幸子さん(当時31歳)の手足を針金で縛って殴る蹴るなどしたり、真冬のベランダに閉め出したりする虐待を日常的に加えていたと指摘した。

 起訴状によると、両被告は共謀して19年2月1日ごろ、犬飼さんの顔に膝蹴りするなどして、その後外傷性脳傷害で死亡させ、同4日ごろ遺体を車で運んで遺棄したうえ、犬飼さんの口座から現金13万円を引き出したとされる。石川被告は「やってない」「罪になると思わなかった」などといずれも否認。門田被告は傷害致死罪について「暴行は加えたが死亡につながらない」と主張した。【

https://mainichi.jp/articles/20200622/k00/00m/040/226000c