2020年07月09日21時20分

 流通大手4社の2020年3〜5月期連結決算が9日、出そろった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛などが響き、売上高に当たる営業収益は全社が前年同期比でマイナス。テナント賃料減免や休業関連費用など特別損失が膨らんだことから、イオンの最終赤字は四半期ベースで最大となり、ローソンも9年ぶりに赤字に陥った。セブン&アイ・ホールディングスとファミリーマートは7割を超える減益となった。
 イオンは主力の総合スーパーが低迷。臨時休業や営業時間短縮を余儀なくされ、特損が約368億円に上った結果、純損失539億円は四半期ごとに純損益の開示を始めた05年2月期以降最大となった。
 セブン&アイでは、休業が響いたそごう・西武の百貨店事業の売り上げが半減。セブン―イレブンでは外出自粛が広がった影響でオフィス街や行楽地の店舗が不振だった。休業店舗の人権費などでセブン&アイ全体で約406億円の特損を計上した。
 ローソンも都市部店舗の売り上げが落ち込み、興行の延期・中止に伴うチケット販売手数料の返還などに伴い特損が膨らんだ。四半期決算では東日本大震災当時の11年3〜5月期以来9年ぶりに41億円の純損失に陥った。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020070901215&;g=eco