広島県内で6月、ネコとの接触でマダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を発症した事例が初めて確認されたことが13日、分かった。県は、体調不良のネコの接触は感染リスクがあるとして、県獣医師会(広島市南区)などを通じて注意喚起している。

 県感染症・疾病管理センター(南区)によると、県内の30代の獣医師男性が6月8日、SFTSの感染が疑われるネコを治療し、体液に触れた。ネコは同9日に死に、翌10日に感染が確認された。

 男性はその後、発熱や全身のだるさの症状が出たため検査し、同25日にSFTSへの感染が判明した。マダニによる傷などはないため、センターはネコが感染源と判断している。

 センターによると、SFTSに感染したネコやイヌとの接触で人が感染した事例が、国内で複数報告されているという。センターは「動物にかまれたり体液に触れたりした場合はしっかりと洗い、体調不良になった場合は医師に相談してほしい」と呼び掛けている。

 SFTSへの感染は、県内では2013年以降に50人(今月5日時点)確認されている。今年もすでに7人が感染し、5月には福山市の70代女性が死亡した。

7/13(月) 22:42 中国新聞デジタル
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